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#03
ボールパークに
足を運ぶという
日常がある

 スタジアムを歩けば、チームの歴史は随所に感じられる。ミュージアムはもちろん、トップデッキの外に設置された永久欠番のモニュメント、外周に掲げられた選手のポスターは、来場者の目を引くアクセントとなっている。
 ロサンゼルスの人たちはドジャースが生んだスター選手に思いを馳せ、このボールパークに足を運ぶことが日常となっているのかもしれない。私が最初に訪れた際、野茂選手に感銘を受けたように、その後も石井一久選手や黒田博樹選手、前田健太選手、ダルビッシュ有選手など、ドジャースでは多くの日本人選手が活躍している。そこまでメジャーリーグに詳しくない日本人でも、ロサンゼルスに来れば「マエケン(前田選手)が投げるみたいだから、ドジャー・スタジアムに行こうよ」と、観光気分で訪れるかもしれない。
 そのような視点でこのスタジアムの価値を判断するのならば、「ロサンゼルスに愛される、歴史あるボールパーク」と表現してもおかしくはないだろう。
 そう認識できたからこそ残念だったのが、3度目にここを訪れた17年だった。

>> to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 記憶に残る初めてのドジャー・スタジアム
#02 チームの歴史がボールパークを成り立たせる
#03 ボールパークに足を運ぶという日常がある
#04 WBC決勝を観戦して知った本場の認知度
 

Data

使用チーム ロサンゼルス・ドジャース
所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州
収容人数 56,000人
竣工 1962年
工費 2,300万ドル

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