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#01
様々な夢を
抱き熱狂してきた
歴史ある場所

 印象的なバラのロゴマークに、筆記体で「Rose Bowl」と描かれているゲート。ロサンゼルス郊外のパサディナ市に悠然と佇む1922年に創建されたそこは、スタジアム名であり、毎年元日に行われる大会の名称でもある。何年も、何試合も、幾人の選手、観客が、様々な夢を抱き熱狂してきた歴史ある場所。そこでやることに大きな意味がある。それはまるで、高校野球の「甲子園」のようだと感じた。
 アメリカンフットボールの歴史を彩ってきただけあって、決して新しくはない。でも、その姿はじつに厳かである。
 ローズボウルはもともと、全米でも「最大級」と称される、ローズパレードのイベント会場として建てられたスタジアム。元日の午前中からその盛大なパレードが行われ、午後にはローズボウルが開催される。ともに全米各地でテレビ中継されるという。そしてここは、月に一度のフリーマーケットの会場としても使用されており、こちらも「アメリカ最大規模」なのだそうだ。
 そのスケールの大きさには、当然のことながら驚かされるのだが、同時に私は「なるほど」と納得させられた。
 私がローズボウルを訪れたのは2015年。このスタジアムをホームとするカレッジフットボールの人気チームUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)「ブルーインズ」の試合を観戦するためだった。

>> to be continued


photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 様々な夢を抱き熱狂してきた歴史ある場所
#02 サプライズは、地域に根付くテールゲート・パーティ
#03 歴史の深さと地元の人たちの関心度の高さを知る
#04 秘めているのは課題ではなく可能性だ
 

Data

使用チーム ローズボウル (NCAA) 
所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州パサデナ
収容人数 92.542人
竣工 1922年
工費 272,198ドル

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