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#01
度肝を抜かれた
メジャーリーグの
スケール感

 「ファームの施設も、もっとエンターテインメント性にあふれるボールパークにしたい」
 2015年。横浜DeNAベイスターズの施設を発展させるべく、そのような構想を抱きながら、メジャーリーグのスプリング・トレーニングを視察に行った私は、最初に訪れた、ソルト・リバー・フィールズ・アット・トーキング・スティックでも痛感していたように、その規模の大きさに度肝を抜かれた。
 アメリカのスプリング・トレーニングの場所は、アリゾナ州とフロリダ州の2か所に分かれており、それぞれ「カクタス(サボテン)リーグ」「グレープフルーツリーグ」と銘打ち、オープン戦などで交流を深めている。私が訪れたのはアリゾナ州のみではあったが、それだけでも十分にメジャーリーグのスケール感を満喫することができた。
 ひと言で表現するならば「野球の一大テーマパーク」。州に施設が点在するフロリダと違い、アリゾナはフェニックスが拠点となっているため、車を借りれば移動はそこまで大変ではないのかもしれない。
 地図を見ながら「今日はドジャースを見て、明日はダイヤモンドバックスに行こう」といったプランを立てるのも楽しい。日本でも、沖縄と宮崎でほとんどの球団がキャンプを行ってはいるが、アメリカはやはり、その比ではない。
 ロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・ホワイトソックスのトレーニング地であるキャメルバックランチも、やはり広大な敷地に様々な施設が用意されていた。

>> to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 度肝を抜かれたメジャーリーグのスケール感
#02 トレーニングを2球団で共有する合理的な理由
#03 球団のサービス精神が感じられる多彩なラインナップ
#04 見世物ではなく、エンターテインメントとして成り立つ場所
 

Data

使用チーム スプリングトレーニング(ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・ホワイトソックス)
所在地 アメリカ合衆国アリゾナ州
収容人数 13,000人
竣工 2009年
工費 約1.2億ドル

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