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#04
スポーツの違いこそ
あれど学び多き
アリーナのおもてなし

 象徴的だったのがシートだ。傾斜がなだらかで、プレーの臨場感が伝わりやすい。区画もしっかりと整理されており、コートサイドから一般席はもちろん、プレミアレベルのシートでは専用ゲートにレストランも併設されている。何より赤の配色がアリーナ全体と調和されている。
 「まるで、東京のコットンクラブやブルーノートといったライブレストランのようだ」
 そんな高級感も味わえる。これも、このアリーナのおもてなしなのだろう。
 屋外と屋内。スポーツの違いこそあれど、ステイプルズ・センターでは多くを学べた。
 そこには、あらゆる形の熱狂がある。
 ジャンルにとらわれない演出、仕掛けを提供することで、スポーツだけではなくエンターテインメントの場所として成熟していく。運営する企業の在り方、方向性を見せてもらったような気がした。

see you next week!

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 大都市の喧騒にまぎれながら探したステイプルズ・センター
#02 ロサンゼルスにおけるスポーツのランドマーク
#03 さすがアメリカ、そう評価せざるを得ないほどの演出
#04 スポーツの違いこそあれど学び多きアリーナのおもてなし

Data

使用チーム ロサンゼルス・レイカーズ(NBA)、ロサンゼルス・クリッパーズ(NBA)、ロサンゼルス・スパークス(WNBA)、ロサンゼルス・キングス(NHL)
所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス
収容人数 18,345人(バスケットボール)、18,118人(アイスホッケー)、20,000人(コンサート)
竣工 1999年
工費 3億7,500万ドル

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