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ラグビーの景色が2019年の前と後で変わっていくための提言
〜Rugby Beyond 2019構想〜



横浜DeNAベイスターズは、2012年当時、まったく人気がなく、惨憺たる状況でした。
閑古鳥が鳴いていて、古くて、つまらなくて、その価値を忘れ去られていた横浜スタジアム。
横浜の街と人々との心の距離が離れてしまっていたベイスターズと横浜スタジアム。
横浜DeNAベイスターズは横浜スタジアムと共に、2012年からの5年間で、“ボールパーク化(横浜の人々が、野球をきっかけに会話をはぐくみ、出会いや新たな交流が生まれ、地域の大小様々なコミュニティの絆が育まれるような場をつくろう、地域とファンのためのボールパークをつくろうという思想、コミュニティボールパーク化構想)”と“地域密着”を成し遂げ、「プロ野球がある街、横浜。」として、横浜の野球の景色を変えました。
観客動員数は2012年からの5年間で約2倍にまで躍進しました。そして、5年間をかけて、地域との信頼関係を育み、地域に根付いた強固な応援基盤と“満員のスタジアム”の先に“強いチーム”を実現し、2016年度初のCS出場、2017年度19年ぶりの日本シリーズ出場を成し遂げ、横浜の野球の景色だけではなく、野球界の景色をも変えました。
2012年の初年度の景色は「“白”の横浜スタジアム」でしたが、5年間で「真っ“青”に横浜スタジアム」が染まり、2020年のオリンピックも決まり後世にまでレガシーを残すことができ、ハマスタ、横浜スタジアムの景色も変わりました。
結果、5年間で売上を倍増させ、黒字化を達成し“強い経営”と“強い組織”を築き、さらには横浜スタジアムの不可能といわれた買収(友好的TOB)を成し遂げ“一体経営”を実現し、横浜のプロ野球の“未来にまで安定的な経営基盤”をつくりあげました。

ラグビーにも夢が必要です。2019年にも2019年のそのあとにも夢が必要です。

ラグビーは、2015年W杯の南アフリカ戦での勝利によって、一瞬のブームになったものの、ブームは消え去り、2015年の前と後で、ラグビーの景色を変えることはできませんでした。
過去には、大学ラグビーで国立競技場を満員にしていた時代もあるラグビー。
2019年の日本初のW杯開催まで、すでに2年を切ってしまっているラグビー。
2019年は外国からのラグビーファンも多く訪れる中、再度一時のブームになるであろうことは間違いありませんが、翌2020年の東京オリンピック・パラリンピックを越え、2019年W杯の前と後で、2015年を再現することなく、ラグビーの景色を変えることができるかどうかが、ラグビー界には求められています。

野球とラグビーでは日本における国民浸透度には大きな隔たりがあります。
しかし、ラグビーがラグビー自体の景色を変えることはできるはず。
W杯の勝ち負けは非常に大切なことですが、2015年に経験したようにW杯の勝ち負けは一過性でもあります。
ラグビーを取り巻く環境や構造が2015年と大きく変わらない現状では2015年と同じことが起こってしまうリスクがあります。環境や構造を大きく変えなくては、まったく異なる環境を整備し、抜本的な構造改革なくしては、2019年の前と後の景色を変えることは難しいことだと思っています。

しかし、チャンスが残されていること。
2019年の前から存在していて、2019年の後にも、ラグビーの景色を継続的に変え続ける可能性のあるもの。ラグビーファンのみならず、ラグビーとライト層との大きな接点となるもの。それは、秩父宮ラグビー場とサンウルブズ。

ラグビーのBeyond 2019のための、2018年からの5年間の鍵・キー要素は下記のとおりであると考えるとともに、日本ラグビーフットボール協会特任理事としてラグビーの聖地である秩父宮ラグビー場の価値の再認識拡大と将来に少しでも寄与するために、日本ラグビーの秘宝の一つであるサンウルブズにCBOとしても一段深く関与することによって、そのブランドの可能性を高めるとともに、ラグビーのBeyond2019に向けてサポートをさせていただくことになりました。

ラグビーBeyond 2019、ラグビーの景色を変える鍵・キー

ベイスターズ
ラグビー
<ターゲット>
 30−40代松坂世代
40代大学ラグビー、神戸製鋼ラグビー世代
 アクティブ・サラリーマン
スクールウォーズ・サラリーマン
 ベイスターズ女子
ラグビー女子
<観客動員のキー>
 コミュニティボールパーク化
ラグビーパーク化
<興行の構造変化>
 競技中心の興行から、「来ること自体が楽しい」スポーツエンターテイメントへ        
<キーエンターテイメントコンセプト>
 でっかい居酒屋
でっかいパブ
<地域密着の姿勢と地域ブランドへの貢献>
 プロ野球のある街、横浜。
ラグビーのある街、青山。
<カラーコミュニケーション>
 青(横浜ブルー)で染め尽くす
赤(ジャパンラグビーレッド)で染め尽くす
<聖地化>
 横浜スタジアムの進化と聖地化
秩父宮ラグビー場の進化と聖地化

現在、サンウルブズは日本代表強化のため、強化を「目的」として位置づけられています。
年間数億円を要する日本代表強化と共に、年間1億円強の赤字で年間15試合程度の世界レベルの戦いを経験することができます。
2019年まではそれでよいでしょう。
しかし、みなさんにそのすごさに改めて目を向けてもらいたい。
野球にはMLBがあります。サッカーにはチャンピオンズリーグがあります。バスケにはNBAがあります。はたしてそこに日本のチームがいるでしょうか?
スーパーラグビー。毎年行われる世界最高峰のラグビーリーグには一つの日本チームがいるのです。これは実は、すごいことです。そして、その価値は、それ自体の認知とともに、ラグビーファンを超えて、まだまだ日本中には知られていないものなのです。

南半球のラグビーも、北半球のラグビーも素晴らしい。
チャンピオンシップにも参戦できるならそれはとても素晴らしい。

スポーツがライトファンを開拓するとき、その鍵となる要素の一つはいつも、「分かりやすさ」です。プレーもそうですがプレー以外もそうです。ラグビーが日本で、ライト層との接点を広げる鍵の一つも、「分かりやすさ」でもあります。
日本のラグビーライト層にとって、ハカに始まるニュージーランド、オールブラックスはわかりやすい。あまりにも、一般的にもわかりやすいものです。
オーストラリアのスピードあるラグビーもわかりやすい。ラグビーにおいては、比較的フィジカルではおとる日本のラグビーは、スピードがキーであるとも言われます。
そんなスーパーラグビーが、世界最高峰のプレーが、日本で必ず毎年何試合もライブで実際に見られることは、実は、本当は相当な価値なのです。
その「分かりやすさ」x「接触機会」が重要なのです。

でも、サンウルブズはまだまだ弱い。財政基盤も経営も組織もチームまだまだ弱すぎる。
スーパーラグビーの認知やその価値やサンウルブズの認知も人気も、日本において、ホームスタジアムがある青山において、ラグビーライト層において、まだまだ非常に低いものでしかありません。放っておいたら、ラグビーファンを超えては、スーパーラグビーやサンウルブズとの「接触機会」はほぼ皆無でしかありません。

それでも、スーパーラグビーは、秩父宮ラグビー場を、2万人近くの人で埋められる、現在でも底力のある、ラグビーの中でもパワーのある、広がりを期待できる最大のコンテンツの一つでもあるのです。
2018年度は過密な日程で、観客動員も2017年度以上に苦労するでしょう。
売上も10億円程度で、1億円強の赤字の会社です。原資もほとんどありません。
サンウルブズは、日本の唯一のプロラグビーチームとして、本当のプロ化に向けて、まだまだ、経営も組織もチームも弱すぎるのが現状なのです。
だからまだまだ「接触機会」を広げられていないのが現状なのです。

しかしその、世界レベルのプレーが確実に毎年日本で見られるサンウルブズの興行が、2018年から5年間で、日本ラグビーのBeyond2019の大きな一つの鍵・キーになるのです。
多くの人の頭に大きくある「強化」という言葉以外に、「日本ラグビーを盛り上げる」「日本でラグビーがライト層を獲得する」「日本のラグビーのBeyond 2019」の大きな大きなチャンスであり、可能性を秘めたコンテンツなのです。

当然、2019年の日本で初めて行われるW杯は、大きな大きなチャンスです。
しかし、W杯は2019年だけです。世界レベルのプレーを見た先に、そのあとに、人々が観たいものを満たすレベルにあるものが必要です。
5年後に、サンウルブズがスーパーラグビーで優勝したら、それはすごいことです。
「強化」の観点と目的も大切ですが、ラグビーのBeyond2019のためには、強化と並列で『目的はラグビーファンのためとラグビーファンの開拓のため』でなくてはなりません。
そのファン目線、顧客目線があらゆる側面でラグビーにはとても必要に感じます。

次のW杯はフランスに決まりました。
2023年にラグビーW杯、2024年にオリンピック。フランスでラグビーとスポーツが最大に盛り上がる前に、まったく同じことが、日本の2019年と2020年で一足先に起こります。そこで、一足先に、ラグビーの景色を変えることができなくては、日本のラグビー界に対する、世界の評価は失ってしまいます。

秩父宮ラグビー場は、ラグビーの聖地です。
数年ののちの秩父宮ラグビー場に関する報道も目にします。どういった未来になるのかは不透明です。
ただし重要なことは、秩父宮ラグビー場はラグビーの聖地であるということ。そして、スポーツエンターテイメント時代に突入した昨今、「こんな素敵で、こんなかっこよくて、こんなに楽しいラグビー場だったら行ってみたいな。」と多くの人が思うラグビー場に進化していかなくてはなりません。青山の地域のアイコン、アイデンティティに進化していかなくてはなりません。
ただ単に、ラグビー場がある、ラグビー場をつくるとか、箱がある、箱をつくる、という時代は終焉を迎えています。

大切なことは、そのスタジアムのコンセプトであり、試合と関係なくても「そこに行ってみたい」と思うかどうかなのです。

今の秩父宮ラグビー場は、ラグビーファンの訪れる場所。敷居のちょっと高い、ラグビーを好きな人が行く場所。
ラグビーをよく知らない人にも敷居が低くて、ラグビーと関係なくてもその場所自体が行きたい場所にならなくてはなりません。
もっとオープンに、もっと楽しく、もっと明るくおしゃれにならなくてはなりません。
秩父宮という由緒ただしき名称とともに、「青山」なのですから。
楽しいラグビーパーをつくらなくてはなりません。ただ、ラグビー場がある、ラグビー場をつくるのでは、もはやないのです。
だから、ラグビー界の目線自体が、もっともっと『ラグビーファンのため、ラグビーファンの開拓のため、地域のため』でなくてはならないのです。

今回お見せしたイメージ図は「本当はこんなのになってくれたらいいのになという理想のイメージ図」です。今後のラグビー場、ラグビーの聖地である秩父宮の未来のモデルになってくれればうれしい。
ラグビー界の総意になってくれればうれしい。

描くことで何かが動く。
ベイスターズの時代にメッセージフォトブック「ボールパーク」に描いたハマスタの未来予想図のCGもそうだったように。
だからまず、サンウルブズで。少しずつかもしれないが、ラグビー界と共にそれを実現していきたいと考えています。

2019年後のラグビーにも夢が必要です。

2017年11月22日
公益財団法人日本ラグビーフットボール協会特任理事
一般社団法人ジャパンエスアール理事 サンウルブズCBO

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