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#01
セリーグの球団社長の
みなさんを
案内した台湾ツアー

 台湾・台北にある九份。
 19世紀末期、金の採掘でゴールドラッシュに成功した観光名所は、昼と夜、ふたつの顔を覗かせる。
 昼間に展望台へ行けば、海や山のコントラストが鮮やかであり、風光明媚な景色が堪能できる。夜になれば立ち並ぶ古い舘の赤い提灯が温かい光を放ち、来訪者に郷愁を提供する。宮崎 駿さんの名作『千と千尋の神隠し』のモデルになったとも言われているだけあって、一帯は独特の世界観を放っている。
 私が台湾を訪れたのは、横浜DeNAベイスターズの社長時代の2014年だった。
 これまでと違うのは、スタジアムの視察という名目ではなく、どちらかというと旅行に近かったことだ。ちょうどこの頃、ベイスターズが所属するセントラル・リーグの社長のみなさんと「ホットラインを築こう」と、定期的に集まるようになっていた。
 そんな折、「台湾の野球を観ておこう」となり、圧倒的な最年少である球団社長の私が、完全にツアーコンダクターのごとく計画から手配、現地での案内、みなさんから特別な要望が飛び交うなかでの現地での差配などをしつつ、ついでだからと、九份に立ち寄ったわけだ。

>> to be continued

   photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 セリーグの球団社長のみなさんを案内した台湾ツアー
#02 台湾のプロ野球に付きまとうイメージと現実
#03 名物のフードはボールパークの魅力をつくる大きな要素
#04 台湾野球のレベルの高さにスタジアムの可能性を感じた

Data

使用チーム 富邦ガーディアンズ
所在地 中華民国台湾新北市新荘区
収容人数 12,300人
竣工 1997年
工費

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