フィールドに足を運んでも、マーリンズ・パークの独自性を肌で感じ取ることができる。
　シートはマイアミの海を思い起こさせるマリンブルーで統一され、青々と生い茂る天然芝と調和がとれている。そして、ホームベース後方、バックネット下のフェンスには、驚くことに熱帯魚が飼育されている水槽を設置。
　これは、余談ではあるが、昨年のゲーム中、ファウルボールが水槽に直撃し、耐久性抜群の強化プラスチックが破損。水が流れ出すハプニングが起きた。2012年に誕生してから初めての出来事だったそうだ。
　そしてもうひとつ、マーリンズ・パークの「目玉」を挙げるのならば、ホームベースから向かってセンター左側後方に設けてある「ホームラン・フィーチャー」だ。
　高さ約10メートル。マイアミの名物カジキマグロなどが描かれた奇抜なデザインの巨大オブジェは、マーリンズにホームランが飛び出ると、色とりどりの電飾が光を放ち、花火が打ちあがる仕掛けとなっている。これも、ジーターCEOの提案で撤去する案が浮上し、地元ファンは署名活動を行うほど、ちょっとした騒動になったそうなのだが、私としても、これもマーリンズ・パークの個性だと思っている。それはなくさないほうがいいんじゃないかと個人的には思う。

>> to be continued

 photo：Jun Ikeda