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#02
リゾートホテルを
想起させる
瀟洒な佇まい

 「ヨットをイメージした」と言われている白亜を基調とした外観のデザインは、燦燦と降り注ぐマイアミの太陽の光と見事に融合している。ドーム球場に、どうしても無骨なイメージを抱いてしまっていた私は、マーリンズ・パークの、まるでリゾートホテルを想起させるような瀟洒な佇まいに、ただただ見とれるばかりだった。
 他のドーム、いや、メジャーリーグのスタジアムと一線を画しているのは外観だけではない。
 ボールパークの中に足を踏み入れれば、マーリンズ・パークのこだわりが随所に感じ取れる。正確に表現すれば、それは、前オーナーで美術商のジェフリー・ローリア氏の〝趣味〟と言い換えてもいいのかもしれない。
 コンコースに設置された、ガラスのショーケースには選手たちのボブルヘッドが数多く陳列されている「ボブルヘッドミュージアム」。マーリンズの選手のみならず、他球団のスター選手から往年の名選手たちの愛らしい姿は、否応なしにファンの目を引き付ける。さらに球場エレベーター付近には、アメリカを代表するポップアーティストたちによる、ベースボールや選手たちを描いた作品が展示されている。こちらも、一見の価値ありだ。

>> to be continued

 photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 前オーナーのこだわりが凝縮されたボールパーク
#02 リゾートホテルを想起させる瀟洒な佇まい
#03 マイアミの海を思い起こさせるマリンブルー
#04 強烈な個性を放った唯一無二のボールパーク
 

Data

使用チーム  マイアミ・マーリンズ
所在地  アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ
収容人数  37,000人
竣工  2009年
工費  5億1500万ドル

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