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#04
古き良きスタジアムの
様式を表現した
ボールパーク

 「地ビールの街」とも言われるデンバーをそのまま体現するように、このボールパークの地下にはクアーズの主力商品である「ブルー・ムーン」の醸造所とパブが併設されている。バレンシアオレンジの皮を使用した、今やアメリカを代表するビール。いわばその“できたて”を、ベースボールを観ながら飲めるのだからファンにはたまらない。
 「あ、ボールパークでもオリジナルのビールを提供していいんだ」
 クアーズ・フィールドを訪れたのは2015年。私はここでオリジナルビールの販売を決意し、その正しさを確信し、本物を少しでも学ぼうとベルリンへの視察(オリンピアシュタディオン・ベルリン)を計画した。そうして誕生したのが、「ベイスターズ・エール」と「ベイスターズ・ラガー」だった。
 古き良きスタジアムの様式を表現しながら、街の特性をしっかりと落とし込み、地場産のビールで人々を楽しませる。
 アメリカにはやはり、画一的なボールパークなど存在しない。だから、そこには多くの人がやってくるのだ。

see you next week!

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 マイル・ハイ・シティと呼ばれる地にあるロッキーズの本拠地
#02 コロラド州の大自然をコンパクトにしたようなデザイン
#03 ルーフトップから眺める雄大なロッキー山脈
#04 古き良きスタジアムの様式を表現したボールパーク

Data

使用チーム コロラド・ロッキーズ
所在地 アメリカ合衆国コロラド州デンバー
収容人数 50,445人
竣工 1995年
工費 2億1500万ドル

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