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#02
コロラド州の大自然を
コンパクトにした
ようなデザイン

 「山岳都市」と呼ばれるデンバーをホームとするクアーズ・フィールドは、街の愛称と調和するように「マイル・ハイ」と地元の人々から親しまれている。
 他の球場と比べ気圧が低いためボールの空気抵抗が少なく、「ホームランがよく出るスタジアム」と言われている。ロースコアのゲームが極端に少なく、多くが打撃戦となるそうだ。そんな「打者天国」であるクアーズ・フィールドでノーヒットノーランを達成したのが、1996年の野茂英雄選手(ロサンゼルス・ドジャース)だけというのだから、日本人にはじつに誇らしい。
 ホームランが飛び出すと、センターの森林スペースから噴水が勢いよく飛び出す。ホームランが頻発するだけに、噴水との共演はファンを始終楽しませる。そこからライト方向にかけてブルペンが設えてあるのだが、これもさながら庭園のようなデザインとなっている。コロラド州の大自然をコンパクトにしたような佇まいは、クアーズ・フィールドの象徴を成しているのだろう。

> to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 マイル・ハイ・シティと呼ばれる地にあるロッキーズの本拠地
#02 コロラド州の大自然をコンパクトにしたようなデザイン
#03 ルーフトップから眺める雄大なロッキー山脈
#04 古き良きスタジアムの様式を表現したボールパーク

Data

使用チーム コロラド・ロッキーズ
所在地 アメリカ合衆国コロラド州デンバー
収容人数 50,445人
竣工 1995年
工費 2億1500万ドル

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