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#02
ブロンコスが
教えてくれた
チームカラーの重要性

 ファンの数や声。選手にとってはそれだけでも十分に戦う理由にはなる。だが、ブロンコス、ひいてはNFLは私にカラーの重要性も教えてくれた。それこそが、目に映る絶対的なアイデンティティになるのだ、と。
 日本のプロ野球では、野球協約に「主催試合では白を基調としたユニフォームを着用すること」といった規則が明記されている。アメリカのメジャーリーグでも原則的には白が映えるユニフォームを着なければならない。
 それがダメなのではない。ただ私は、以前からずっと、「チームのためにはどっちがいいんだろう?」と懸念していた。
 スポーツオーソリティ・フィールド(現・ブロンコス・スタジアム)でNFLの試合を観た私は確信した。
 「ハマスタを青で埋めよう」
 この経験をきっかけにより一層、私は各種イベントでハマスタや地域を「横浜ブルー」にするようアクションを起こした。ホームで戦うユニフォームが白基調でも、青のビジターユニフォームをいつも着る文化を作ればいい。ビジターの青いユニフォームを、胸の企業名ではなく『YOKOHAMA』を掲げるように変えれば、みんなが〝青いユニフォーム〟も欲しくなる。それだけでなく、「ギブアウェイするグッズもより一層真っ青に!」と、ハマスタを『YOKOHAMA BLUE』で埋め尽くす。ホームのスタジアムすべてチームカラーで包み込み、ホームを強調しようではないか。それは、紛れもなくNFLから学んだことだった。

> to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 腹の底から声を出し選手たちの士気を高めるオレンジ軍団
#02 ブロンコスが教えてくれたチームカラーの重要性
#03 時代の流れによってアップデートされるチームロゴ
#04 猛々しい格闘に一喜一憂する、それがNFL観戦の醍醐味

Data

使用チーム デンバー・ブロンコス
所在地 アメリカ合衆国コロラド州デンバー
収容人数 76,125人
竣工 2001年
工費 3億6420万ドル

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