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#04
ありきたりな
デザインでは
ダメな理由
アフリカ系アメリカ人が多く住むブルックリンと言えばヒップ・ホップだし、そこにはDJも欠かせない。バスケットボールではお馴染みのDJブース、彼らが織りなすパフォーマンスも魅力的だったし、チームマスコットの「ブルックリン・ナイト」も、日本で言う戦隊ヒーローのようでかっこいい。これは後に、「クラブの治安を保つため、あらゆる敵と戦う」をコンセプトとした球団公式キャラクター「DB.ライダー」を誕生させる大きなきっかけとなった。
さらに言えば、ウェブサイトもネッツからインスパイアされた。当時のベイスターズ公式サイトと言えば、ありきたりなデザインだった。しかし、私は「こういうところからオシャレだったり、かっこいいイメージを打ち出さないとダメだ」と一新した。
頻繁にスタジアムへ足を運んでくれるファンはまだしも、これからベイスターズの試合を観に行こうと考えている多くの人たちは、まず、球団のサイトをチェックするはずだ。そこでもし、「ベイスターズってかっこいいな」と興味を抱いてくれれば――そう考えたからである。
バークレイズ・センター、そして、ブルックリン・ネッツから得たものは大きかった。
アリーナをあとにする。最初は苦痛だった時差ボケも和らいでいるような気がする。夜が明ければ、重要なミーティングを控えるオーランドへ戻らなければならない。
疲れはある。でも、それでいい。収穫があれば、いくらでも動けるのだと、私は自分に言い聞かせていた。
photo:Jun Ikeda
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Data
使用チーム | ブルックリン・ネッツ(NBA)、ニューヨーク・アイランダース(NHL) |
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所在地 | アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン |
収容人数 | 18,000人(バスケットボール)、14,500人(アイスホッケー)、19,000人(コンサート) |
竣工 | 2012年 |
工費 | 10億ドル |