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#02
子供たちの心を掴む
巨大なオブジェの
インパクト

 サンフランシスコ湾の入り江に2000年に誕生したジャイアンツのボールパークは、強烈な個性を放っていた。
 1度見たら忘れられない――。まず、それだけのインパクトを与えたのが巨大なオブジェだ。
 1883年に誕生したチームの歴史の重みを物語る、1927年型のグローブ。長さ24メートルものコカ・コーラ瓶のモチーフの中には、子供用の滑り台が設置されている。グローブとコカ・コーラの瓶。ミスマッチなように見えるが、それがアメリカの文化そのものを表現しているようでいい。
 その傍らに用意されている、美しく整備された小さなボールパーク。豪快で個性的。それでいて、ベースボールの要素までも取り込んだ、このキッズスペースは、試合前の子供たちの心を掴むには十分すぎるエリアである。

>> to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 ボールパークとは人をワクワクさせる場所でなければならない
#02 子供たちの心を掴む巨大なオブジェのインパクト
#03 最大の名物は海に落ちるスプラッシュ・ヒット
#04 アメリカ人の愛情が身に染みる港町のボールパーク

Data

使用チーム サンフランシスコ・ジャイアンツ
所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ
収容人数 41,503人
竣工 2000年
工費 3億5700万ドル

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