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#03
多様な施設が
渾然一体となった
一大スポーツ・パーク

 私が訪れたアリアンツ・スタジアムは、オーストラリア建国200周年式典の主要プロジェクトとして1988年に建てられた、由緒あるスタジアムである。
 敷地内には、アリアンツ・スタジアムと対を成すようにシドニー・クリケット・グラウンドが悠然と構えられており、その他にもテニスコートやアスレチック施設、ゴルフ練習場などが渾然一体となって佇む一大スポーツ・パークとなっている。
 流線形の屋根が印象的なスタジアムには4万5500人もの観客が収容でき、サイドライン付近まで客席が敷き詰められている。スタンドの角度もラグビーの試合を観戦するにはちょうどよく、フィールドの天然芝も手入れされている。
 スタジアム内には、子供たちが気軽にラグビーを楽しめるミニ競技場も設けられていた。そういえば、メジャーリーグのボールパークにもこのような設備が整っている。やはり、オーストラリア人は国民が愛するスポーツの楽しませ方を理解している。

to be continued

photo:Jun Ikeda

This week’s articles
#01 彼らの欲を満たすビールとミートパイ、そしてラグビー
#02 文化として循環する独自のスポーツコミュニティ
#03 多様な施設が渾然一体となった一大スポーツ・パーク
#04 応援の仕方には様々なアプローチがあっていい
#05 スタジアムとスポーツが街をひとつにする

Data

使用チーム オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー
所在地 ワラタス(スーパーラグビー)、シドニールースターズ/ウェスツ・タイガーズ(NRL)、シドニーFC(Aリーグ)
収容人数 45,500人
竣工 1988年
工費 6,800万オーストラリアドル

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